グローバルハウスが無人オペレーションによる
プライベートグランピング施設をオープン
山梨県で住宅事業を展開するグローバルハウス㈱が8月4日、山梨・富士河口湖町に全棟天然温泉&サウナ付きのグランピング施設「ふじ・ふもとの森」をオープンした。コンセプトは「睡眠時間以外の滞在時間をすべて自然の中で過ごせるプライベート空間を提供する」。プライバシーを確保しながら自然の一角を独占する贅沢な宿泊体験を通して、アウトドアライフの定着を目指す。
同施設は、敷地面積約3,000㎡にスイートキャビンという区画を7つ配置(富士山の麓の森、約200㎡を1区画)。7つの宿泊棟は3種類で、スタンダードタイプの「ネイチャー・フォレスト」が4棟、愛犬同伴可能な「ドッグラン・フォレスト」が2棟、広大なプライベートガーデンを有するスイートキャビン「マウンテン・フォレスト」1棟の構成。区画は高い塀で仕切り、各棟専用のプライベート空間を確保した。
全棟の専用屋外スペースには露天風呂とテントサウナが並ぶ。露天風呂は地元・河口湖温泉から運ばれた天然温泉。滞在中いつでも温泉を楽しめ、テントサウナはセルフロウリュが可能だ。また屋外での朝食を想定しダイニングテーブルをセット、夜は庭をライトアップするなど、極力屋外で過ごせるよう徹底されている。
トレーラーハウスは、同社の独自開発。基本は宿泊キャビンとアウターリビングのトレーラーを2台並列させて設置。キャビンはシャワー、トイレ、キッチン、寝室など最低限の機能だが、特筆すべきは寝室がロフトタイプの3ベッドルームとなっている点。最大6人が宿泊でき、客室単価アップが可能だ。また並列するアウターリビングは掘りごたつ式で、テーブル上部の蓋を取り外すと囲炉裏のようになっておりバーベキューなどが可能。冬場用としてテーブル下にガスストーブも設置してある。
運営においては無人化を徹底。プライベート空間の確保を実現するとともに、経営面では人件費削減による損益分岐稼動率を下げ、採算性を確保する。チェックインシステムはxxx(エイジィ)㈱の「minpakuIN(民泊イン)」を採用、防犯においては敷地内に防犯カメラを設置し、遠隔地から管理している。
今回の初期投資額は、土地の購入費用を除き約2億5,000万円。1区画では約3,000~3,500万円で、そのうち宿泊キャビンのトレーラーが約1,000万円、アウターリビングのトレーラーが約500万円。ほか、塀や階段デッキの設置、水回りなど、屋外の環境整備に注力した。
宿泊料金は1人あたりの料金で3人以上からとし、トップシーズンで3人利用の場合、1棟素泊まりで税込15万4,000円~。1人5万円前後を目安とする。これにオプションとしてBBQ機材セット(1組税込7,000円)、食材セット(1人2食分税込8,000円)を用意している。
集客はポータルサイトと公式ホームページを併用。予約経路として多いのは、リゾートグランピングドットコム、じゃらん、公式ホームページの順で、大人のグループが多いという。稼動率は予約受付開始後の状況から50%を超える見込み。無人運営により人件費を抑えているぶん、当初の計画より早く黒字になりそうだ。
同社代表取締役会長の森川清氏は、「グランピングには人と関わる日常から離れたいニーズもある。スタッフがいないと最初から期待値は低く、それでいて不便を感じない行き届いたセルフサービスであれば事前期待を越えることができる。実際にこれまで3年間で4施設を運営しているが特に問題なく、宿泊客の満足度も高くリピーターも多い」と語る。同社では今後も無人のプライベートグランピングの展開を行なうとともに、トレーラーハウスの販売を通してグランピングを検討する事業者を支援していく。
(問合せ)
グローバルハウス㈱
https://www.global-h.co.jp/tinyhouse/
Tel 055-268-3326