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㈱グッドフェローズ

 

これから集客施設DXで進むのは
収益最大化に向けた
レベニューマネジメントの実現

 

レジャー施設、ミュージアム、スキー場など多くのチケット施設の現場を各種のICTプロダクト・サービスで支える㈱グッドフェローズ。チケット流通プラットフォーマーとしてチケット販売の支援も行なう同社の磯部昌美代表取締役社長に集客施設におけるDX化のポイントを伺った。


代表取締役社長

磯部 昌美

チケット施設で模索が進む
販売価格のマネジメント

 
── 新型コロナ禍から3年が経過し、集客もだいぶ戻ってきているように見受けられるのですが、幅広いレジャー・観光施設にチケッティングのシステムを導入している御社からみて、どのような印象をお持ちですか。
 
磯部 全国旅行支援で集客が戻っても、それが終わるとまたしぼみはじめるという繰返しで、思った以上にこの影響が強い印象があります。全体的にみれば徐々に回復傾向にあるにしても、これが中折れにならないよう、皆さん気をつけられているようですね。また、手軽な少額レジャーでは集客が戻ってきているところもあるのでしょうが、高額レジャーとなるとやはり回数は減っていますし、インバウンドを軸にしているところは強気の価格設定をする一方で、国内の需要で賄っている施設では値上げをすると客離れが起こるのではという懸念があったりといずれにしても一律ではないように映ります。
 
── そういう環境下にあって、今のレジャー施設は何を模索しているのでしょう。
 
磯部 本格的にマーケティングや集客活動に力を入れていかなければという意識が出ているように感じます。そのなかでも顕著なのが、プライシングの見直しです。今の大型レジャー施設では平日、土日、連休などの特別日という分け方で3つ4つの価格帯を提供しています。航空業界やホテル業界で先行していた手法ですが、「客数×単価」のビジネスとして自分たちの提供するコンテンツの最高売値というものを模索するレベニューマネジメントの必要性が高まっていることは間違いないと思います。わたくしどものお客さまでも、その見直しに軸足を置き始めています。
 
── 施設側がレベニューマネジメントを展開するうえで必要なことは。
 
磯部 レベニューマネジメントは、たとえば平日は1,000人、土日は3,000人が来場するという予測ができてはじめて可能になるものです。1,000人の平日に3,000人の土日と同じ価格にしたらお客様は納得できない。3,000人の日に1,000人の価格にしたら収益性がよくない。大手の遊園地の1日チケットは平日は安く、土日は高く、春休みや夏休み、ゴールデンウィークやハロウィンはさらに高く設定するといったかたちで1年365日に色をつけています。入場日によって販売価格が違う変動価格制を導入できるのは、シビアに先を読んでいるからできることです。わたくしどもは、約30年前にスキー場のリフト券発行システムとして「券作くん」の導入から事業をはじめましたが、スキー場でいえば初滑りいくら、ハイシーズンはいくら、春スキーはいくらといったかたちで価格を分けていました。今では130日の営業期間中で9つのプライシングをしているお客さまもいます。
 
BIツールを活用しデータ分析
中小規模施設でも可能になる
レベニューマネジメント

 
── そうしたマネジメントを支えるシステムを提供しているわけですね。
 
磯部 わたくしどものビジネススパンでいえば、30年前の「券作くん」の紙チケットからバーコードやQR媒体を経てIC、スマホチケットへと進化をしましたが、2010年からは「Webket」(ウェブケット)でウェブチケット流通サービスを開始し、15年にはプラットフォームとしての「チケットHUB」を立ち上げました。



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「チケットHUB」はAPIでさまざまな集客施設と販売代理店チャネルをつなげたチケット流通プラットフォーム

エンターテインメントビジネス[No.53]

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迫るDX改革
 
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